令和の米不足(騒動)は誰の責任!?日本の制度と農家の本音!!

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おコメ離れと政府の緊縮財政と減反による問題

まず、近年コメの国内流通量が減少を続けていました

生産量の推移
2015年(平成27年):約7,800万トン
2017年(平成29年):約7,824万トン
2018年(平成30年):約7,782万トン
2023年(令和5年):約6,610万トン
2024年(令和6年):約6,792万トン(見込み)

やまがたアグリネットより
https://agrin.jp/hp/kome/library/16pdf/26.pdf?utm_source=chatgpt.com

対して、消費量の推移

年度(収穫年)   消費量(万トン)           備考
2013年 約 811 万トン   減少傾向が始まっていた時期
2014年 約 799 万トン  
2015年 約 787 万トン  
2016年 約 774 万トン  
2017年 約 760 万トン  
2018年 約 748 万トン  
2019年 約 737 万トン  
2020年 約 723 万トン   コロナ禍で家庭用は一時増加
2021年 約 706 万トン   外食・観光需要の回復遅れ
2022年 約 692 万トン   2023年(速報) 約 680 万トン

農林水産省のHPより
https://www.zenbeihan.com/info/press/pdf/240612vision2040_01.pdf?utm_source=chatgpt.com

数年前から「おコメをもっと食べましょう。」的なCM、結構多くなってましたよね?

そのため、減反・転作作物などの政策が取られていました。

【主食用米】の生産量推移(全国/玄米ベース)

年度(収穫年)   生産量(万トン)           備考
2013(平成25) 約847万トン     比較的多収
2014(平成26) 約822万トン     減反政策継続中
2015(平成27) 約778万トン     減反強化/コメ価格安定へ
2016(平成28) 約765万トン     徐々に需給調整が効く
2017(平成29) 約783万トン     出荷制限緩和など影響
2018(平成30) 約778万トン     減反政策が廃止される(2018年から)
2019(令和元) 約741万トン     作付意欲減少・消費減
2020(令和2)  約700万トン     新型コロナで業務用需要減少
2021(令和3)  約698万トン     コロナ影響継続/供給過剰
2022(令和4)  約685万トン     調整傾向続く
2023(令和5)  約661万トン     猛暑・作況不良の影響
2024(令和6)  約679万トン(見込み)天候回復傾向

更に去年は酷暑によって、出来が悪く主食用の適度なおコメが前年よりも少なかった
そのためJAでも買付できるコメが少なくなっていたとのこと。

しかし、急に需要が増え始めます。
それはコロナで低迷していた外食産業やインバウンドによる需要により、
そのため、配給バランスが崩れてしまった・・・原因としてはこれが一番大きいみたいです。

また、価格が高騰した原因の一つは原油価格の高騰ではないでしょうか?
補助金がなくなってしまい原油・ガソリン価格の高騰が続きました。
そこに来て、急な需要の拡大で更に出荷コストが高くなってしまった。

備蓄米については備蓄米の貯蔵量は年間100トンほどの買付を行い、これを5年単位で入れ替えるようになっており、これを緊急時に放出すると言う形となる。

メディアではこれが入札方式での放出と報じられ、注目されていましたが
実はこれ今回に限ってのことでなく、もともとそういう決まりとなっています。
なので、これはメディアの誤報道と言えるのではないでしょうか?

しかし、小野寺五典政調会長が「国が儲けてどうする!?」と突っ込んでくれたので現在は業者間と交渉取引による調整中だということです。

また、古くなって食用にできないものは加工用や飼料用に転換されるし、外食産業などの業者が優先されるため、一般家庭が買い物をするスーパーなどは後回しとなってしまいます。

あと、誤解を招いている報道といえば、海外への流出ではないでしょうか!?「自国民が変えないのに海外を優先するとはどういうことか?」と言われているのですが確かに現状自国にはコメがない状態が続いており、不安になる気持ちはわかります。ですがもともとからある契約において毎年買付が決まっている海外の業者さんなどもいます。そのため、「不備があってはならない」とつまりはお客さまを優先する日本企業、日本の心遣い文化が背景にあり、お得意先をムゲにすることも難しかったのではないでしょうか? しかも輸出量は日本国内で取れるおコメ全体の1%程度なので国内流通に対する影響は限定的です。

また、輸入米に関してもWTO(世界貿易機構)によって、毎年一定量のおコメを輸入しないといけない決まりがあります。これは「ミニマム・アクセス米(MA米)」と呼ばれるもので加盟国である日本では年間約77万トンの輸入義務が生じています。


令和米騒動まとめ

今回の不足を招いた原因は

  • おコメ離れによる減反政策・緊縮財政
  • 備蓄米を放出するタイミングの判断ミス
  • 運送などのコストと増加と肥料などの物価の上昇
  • 国内供給と輸出の取り扱いによるギャップ

と複数の問題が重なった結果起きた騒動と言えます。


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